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【イベントご報告】 2016.6.11 ハイレゾ界の歌姫『井筒香奈江』、新譜のアナログレコードを引っ提げてここに降臨 ~ 恒例!アナログオーディオフェアを勝手に応援するイベント

time 2016/07/02

【イベントご報告】 2016.6.11 ハイレゾ界の歌姫『井筒香奈江』、新譜のアナログレコードを引っ提げてここに降臨 ~ 恒例!アナログオーディオフェアを勝手に応援するイベント

皆様こんにちは。2016年6月は集中的にイベントを開催したわけでございますが、久々にここでそのご報告を。

この時期恒例の「アナログレコードフェアを勝手に応援するイベント」。これ、二日連続で開催しておりまして、初日の6/11は井筒香奈江さんをゲストに、二日目の6/12はM2TECH JOPLIN2とiFI iPhono2のフリー試聴会となりました。

今回のイベント開催報告は、2016/6/11(土) のお話です。

▽「時のまにまにV」を聴き比べる

“ハイレゾ界の歌姫『井筒香奈江』、新譜のアナログレコードを引っ提げてここに降臨”と題しまして、ご本人と共に新譜のアナログレコードをはじめとして同一タイトルのCD盤やハイレゾ版を比較試聴してみました。

井筒さん、この直前に「時のまにまにV」のアナログ盤をリリースされました。丁度秋葉原をアナログ一色に染める時期に重なっていたものですから、「ではオリオスペックでレコ発イベントを」と言う事で開催される運びとなったものです。

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「時のまにまにV」、ニューミュージックやフォークのカバー楽曲がアカペラ調に構成されておりまして、井筒さんがしっとりと丁寧に歌い上げるその歌詞は、アダルトで幻想的な艶を存分に漂わせます。井筒さんのボーカリストとしてのポテンシャルが存分に発揮されていると感じるこのアルバム、実は大変ストイックに制作されてる事実を伺いました。ここ最近、音楽制作の側にも視野を広げてオーディオの面白さ・奥深さを探る方向でイベントを展開しているオリオスペックですので、この点にアンテナがぴぴっと反応したわけです。そこで今回は井筒さんのサウンドを堪能しつつ、その背景に隠れる「音源制作への真摯な想い」を勉強してみる形で構成しています。

井筒さんによりますと、本作は新たな制作チームと共に作り上げた作品だそう。ですので、主役たるシンガーの井筒さんは当然として、後ろを支える皆さんの想いも相当だったよう。歌詞を語り上げるように唄う井筒さん独特のボーカルの様、それが見事に完パケたるパッケージメディアの中に包まれているのが聴いて取れます。歌詞に込められる井筒さんからのメッセージ、心に深く届くのです。幻想的な空気に加え、それとは対照的なシンガーの実態感、実は両立しているのが大変興味深いですね。

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房総のとあるお寺で収録されたというこのタイトル、アナログに先行してCDとハイレゾのデジタル音源としてリリースされておりました。アナログリリースはその後追いであったわけです。そこで興味が湧くのが、各メディアによるサウンドテイストの差。これをじっくりと聴き比べてみます。

本作、マスターは24bit96kHzでレコーディングされたとの事。ですので、マスターと同じ24bit96kHzのPCMハイレゾを基準にして、次にCD、最後はアナログ盤と同一楽曲を聴き進みます。大変驚いたのですが、マスターと解釈出来るハイレゾと比較して、CDそしてアナログとも実に近しい世界観なのです。メディア間のテイスト差は確かに感じられますが、各メディアのサウンドから受けるタイトルの印象は極めて近似、いや同じに思います。ここ最近、旧譜のハイレゾリマスターが多数リリースされておるのですが、これとリリース当時のアナログ盤のサウンドやCDのそれとはどうにもイメージが異なるタイトルが多いのは偽らざるところ。これ、オリオスペックのイベントでも再三にわたって指摘しておるところです。踏まえ、同一楽曲においても「メディア間でまるで別モノ」の様に聴こえてしまう音源が溢れる時代において、この状況には率直に驚いたわけです。

本作のプロデューサー堀部公史さん曰く、「メディアの差はあれども『同じ目的地に違う乗り物で行った』感じにしたかった」との事。これは、CDはCD、アナログレコードはアナログレコードのフォーマット特性を活かしつつ、マスターたる24bit96kHzのサウンドイメージを棄損する事なく表現したいという意味。実際アナログレコードのプレス用マスター作成工程では微妙なサウンドの調整を図り、レコーディングマスターとカッティングしたマスター盤のサウンドが近づくようにしているのだそう。アーティストとエンジニアが描いた完成図たるレコーディングマスターをして『それは神と同意』と位置づけておられまして、『その鮮度をどのようにして保つか』が本作各メディアへの制作上の拘りです、と付け加えられました。

加え、物理メディアそのものへの拘りも相当なものだそうで、UHQCDのプレス工程のラインまでメモリーテックさんに指定してCD盤を製造していたり、アナログレコードのマスターカッティングは日本コロムビアさん、プレスは東洋化成さんと別な業者に依頼してそれぞれの得意とする分野をフル活用するなど、コスト高も顧みず微に入り細に入りであります。“志し”と拘りのひとつひとつを実現するための“妥協無き試み”、今はそれを「インディーズ」と呼ぶのでしょうね。

▽鍵は井筒香奈江さんのお人柄

今回のイベント、もうひとつのテーマは井筒香奈江さんのお人柄を前面に押し出してみたいと思い企画されました。しっとりアダルトな空気の漂う井筒さんのボーカルとは対照的な、華やかで少々ナチュラルスパイスの利くトーク、打ち合わせの段階からオリオスペックのスタッフも魅了されてしまいました。打ち合わせのはずなのに話は終始脱線しっぱなし。延々と笑いっぱなし。井筒さんを核にして起こる化学変化、筋書き通りにはいかせてもらえないイベントをやってみたくなったわけです。本番も見事にその流れとあいなりまして、井筒さんが口を開くと終始笑いが絶えない大変楽しいイベントに昇華致しました。

企画では“シンガー井筒香奈江のルーツを探る”として、井筒さんに影響を与えたとするフォークやニューミュージックをご紹介して頂く形だったものが、なんと前日突如変更されてしまうのでした。その理由、井筒さん自薦の楽曲すべてが恐ろしいほどに暗かった事(笑) 試聴段階で、オリオスペックだけでなく選んだご自身もドン引きなさる始末(笑) 最終打ち合わせにもかかわらず収集が付かなくなってきたあたりから、井筒さんのトークマジックが炸裂しはじめました。しばらく脱線トークで大笑いしたのち、「けんかをやめての歌詞のオンナって怖くないですか?」「オトコの方から見て、こんなオンナってどう思います?」とのネタふりが。続き、同じような歌詞の楽曲を矢継ぎ早にご推薦。これが意外に面白く、で、急きょ決まったのが「怖いオンナ」括りの楽曲試聴。もう井筒さんのルーツとは全然関係無くなりました(笑) 「けんかをやめて・河合奈保子」「まちぶせ・石川ひとみ」「ウェディングベル・シュガー」、井筒さんご推薦中のスリートップをEPとCDで試聴した次第。こりゃ相当にキテますねw

よくよく考えますと、メロディラインに乗りつつも音楽をさらっと聞き流すのではなく、日本語の歌詞をじっくりと味わいながら聴いてみるというのもなかなか面白い行為でございます。もしかすると「歌詞の内容を味わい、そして理解しつつボーカルで表現を試みる」という“シンガー井筒香奈江の素”を独特なスタイルで表現してくださったのかな?とちょっと深読みしてみたくもなりましたね。うーん、やっぱりそんな事全然考えてないかもしれないな(笑)

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硬軟両面のテーマを持ちつつも終始楽しい雰囲気で開催されました第一回井筒香奈江さんイベント、華やかに、そして大変な盛り上がりで終了致しました。顔が筋肉痛になるほど。皆様、ご来場誠にありがとうございました。

ん?・・・「第一回」っていったいどういう事よ?(笑)

▽最後にふたつほど

井筒香奈江さんの最新ハイレゾがリリースです! 今度はeilexさんのHD Remasterによる24/192リマスタリング。イベントで試聴した「時のまにまにV」もリマスタリングされています。井筒・堀部コンビのコダワリは “こちら” で。

今回のイベントにお客様としてご来場くださいましたオーディオ評論家の村井裕弥先生、ミュージックバードさんのコラムの一部で今回のイベントをご紹介してくださいました。“こちら” も合わせてご覧くださいませ。

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